『重力ピエロ』の感想(´・ω・`)ショボーン
『重力ピエロ』[ ISBN:4104596019 ](伊坂幸太郎)を読了。
限りなく暗く思い物を、空元気で無理やり明るくしている感じだな、と。
キャラの造形が良くも悪くも類型的。カチッと固まっているのは良いけれど、その分面白みが無い。とはいえ、そのお陰で感情移入がしやすかったけど。
遺伝子に関する薀蓄や、文学、思想、歴史、芸術の情報もこれはそれを専門にしている人には、笑ってしまうのが多いんじゃないだろうか。
遺伝子に関していえば、この程度の知識は、かなりの人が持ち合わせている(と思う)。
そもそも、こんな事ばかり話している兄弟なんていないだろうし、もし居たとしても、鼻持ちならない奴だ、と思われるのが落ちだと思いますが…。どうだろう?
『オーデュボンの祈り』『ラッシュライフ』と同じように、「絶対悪」とも言える様な人物が出てくるけど、それについては、余り賛成出来ないんです。私は。
私は基本的に性善説論者ですから。
………いや、信じたいと思っております。
ミステリ的な所は、この本のオマケ。
目新しさもないし、使い方が上手い訳でもない。伏線の張り方は丁寧で、上手いと思うけど、謎自体がそもそも大きく無いから、その感嘆の度合いも少なかった。
正直、私的には微妙でした。読んでいる最中、出てくる人物に腹が立って、腹が立って…。
特に、あの絵の先生(?)は殴ってやろうかと思った。
私はああゆう奴が嫌いです。
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今週の「エンタの神様」は詰まらんかった。
それにしても、ミステリー界とお笑い界は似ているなあ…。
どちらも拡散と多様化の時代。