長い!ひで(ry

 球技大会初日。運動が(というか、走ることが)苦手な私としては、余り歓迎出来ないイヴェントの一つである。運動の苦手な者に対する虐めか、とも思ったけれども、子供は外で元気に遊ぶものだ、という常識に囚われている「大人」にそれを言ってもはじまらない(勿論、高校生が大人か子供か、という議論がそもそもあると思うが)。

 さて、どうするか、と思案していた所で友人のTが声を掛けて来た。
 「バックレようぜ」
 よくわからない単語で有ったが、まあ、意味は通じたので(最近、この手の言葉が多い)、
 「サボるって何処へ?」
 と、わかりやすい言葉で言い変えておいた(意味は無い)。
 Tは思案顔で
 「う〜ん、図書室とかかな?」
 「それってサボることになるのか? 普通、バックレるって言ったら、校外に出たり…」
 私が言うと、
 「校外に出るのはマズイだろう。放送で出るな、って言ってたし」
 サボるのは良いのに、校外に出るのはマズイというのは、どういう理屈だろうかと思ったが、まあ、突っ込むのもメンドクサイので、そのまま放置。
 「じゃあ、どうするんだよ」
 「だから、図書室」
 「だから…」
 (くり返しの為、以下省略)

 なんて事をやりながら、今日は終了した。
 (ちなみに、しっかり自分の種目には出た。じゃあ、この文の意味は?――…これが落ちである…)


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  ヘビイチゴ・サナトリウム (ミステリ・フロンティア)  ヘビイチゴサナトリウムほしおさなえ
 を読了。

 この人、詩人らしいが、なんでミステリーなんだ?
 ある意味推理小説なんて、これほど散文的な文学は無いと思っていたけど。まあ、良いや。

 内容はいたって普通かな。ただ、個人的は、キャラクターが多い癖に書き分けが出来てないように思われた。
 あるキャラクターにはめ込まれた神秘性というか、「特別性」の皮が、その人物の主格の章であっけなく剥がされたのは、少し気勢を殺いだ。

 それと、登場人物達が、突然探偵やりだすのも、不自然に感じられた。一応作中でその訳も語られているが、弱い。もう少し、そこを何とかして欲しい。

 文章は良い方だと思う。思うけど、この作品はワザワザ「ミステリー」という枠組で書く必要があったのかは疑問だ。謎も解明もあるけれど、証拠も糞もないし、そして何よりあまりに煩雑。イメージ的には、トラベルミステリーで、時刻表を見せられて、必死にそれを解いている、という感が強い。

 ただ、笠井潔の解説は一読の価値はあるのかもしれない…。

 時間が有ったら読んでも良いかな、程度の作品。