普遍的思考と非普遍的思考に付いての一考察(意味なし)

 百器徒然袋 風 (講談社ノベルス) 百器徒然袋―風 / 京極夏彦
 を読了。

 面白かったけど、明かに他のシリーズと一線を画す作品集。
 手の込んだ喜劇を見せられているよう。ゴチャゴチャした人間関係にドタバタアクション。

 語りは本島という図面引き。コイツがまた曲者で、自他共に認める「凡人」で「普通の人」……である。

 嘘ですけど。

 確かにモノローグで繰り返すように「自分は凡人である」と書かれているけれど、これはどちらかと言うと空想でありそう思い込んでいるだけ、否、思い込もうとしているだけ…である。
 この手の「巻き込まれ型」のトラブルメーカーというのは、確実に存在しているのです。そして、絶対その人は「普通」の人では有りえないんですね。

 と、言うのも、その「巻き込まれ型」トラブルメーカーを私自身知っているからで…。


 益田はキャラクターが豪く変化しましたね。同じ人物とは思えません。京極堂中禅寺秋彦)や榎木津礼二郎にしてもそうで、一瞬、これはパラレルワールドの話じゃないかとも思いました。京極堂がどもったり、榎木津がマトモに喋ったりと…。
 京極堂にはまだまだ疑惑が…。
 いやに行動が早かったり、イマイチ台詞が曖昧だったり、本島君とのほほんと事件について喋ってたり…。別人じゃないの?

 あと、三十男が「にゃんこ」ですか…。


 ちなみに、今作で本島の本名が判ります。最後のエピソードと京極堂の台詞は意味深。つーか、あれで仮面を被っているって言うのか?



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 上の文、前後に繋がりが有りませんが、勘弁してください。思いついたのをただ並べ立てただけですから。


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 『暗黒館の殺人 愛蔵版』の購入を着々と工作中…。〆切まであと30日。