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- 作者: エドワード・D・ホック,木村二郎
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2004/07/15
- メディア: 文庫
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怪盗サンドラ登場の巻。てっきり華麗な盗みを披露してくれるものだと思っていたら、間違えたり、命狙われたり、大怪我したり。意外と三枚目的な役回りが多い。当然、それなりの腕は持っている(はず)なのに、成功例が作中ではあまりに少ないので、名の通った怪盗、という設定に説得力があまり無い。まあ、それはサンドラに限った話ではないけれど。
あと、初期の作品との間に時間がかなり経過しているせいで、色々違和感が。いきなり「ウェブ・サイト」という単語が出てきて、驚いた。作者は承知して書いているんだろうけど。
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- 作者: 石持浅海
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2004/10/20
- メディア: 新書
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怖かった。自分でも違和感があるのでけれど。最低でも「胸を打つ感動」なんて、微塵も感じなかった。作者は"良い話"を書こうとしていて、それは成功していると思うのだけれど。それでも怖かった。
元々、石持浅海作品の登場人物には《信念》の人が多い。『アイルランドの薔薇 (光文社文庫)』でも『月の扉 (カッパ・ノベルス)』でも、それぞれに(個人的な意味で)高尚な理念、信念、信仰がある人々が事件を形作り、重要なピースとなっていた。この作品でも、例外ではない。水族館のスタッフ達は、水族館の事第一に思い、考え、行動する。誰もが事態の収束を願い、個人の利益よりも全体の利益を優先する。
だが、私はそれが酷く怖い。別に、それが悪い事だとは思っていない。が、そもそも、何か信ずるもの、信ずるべきものを持たない私にしてみれば、石持作品に出てくる登場人物は、酷く盲目的に見える。無根拠な自信が垣間見える。何故そこまで自分に自信が持てるのだろう、と思ってしまう。
解決後のエピソードはそれの主たるものだと思う。この据わりの悪さは、なんだろう。はたして、これが最良の選択の結果か、と思ってしまうのだ。どうしようもなく。
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勉強します……。予想以上にキツイ……。